母乳のメカニズム
●母乳の分泌はホルモンと密接
赤ちゃんが生まれると、母乳を作る「プロラクチン」と、母乳を押し出す働きをする「オキシトシン」という2種類のホルモンが、ママの脳下垂体から分泌されます。
これらは赤ちゃんが乳首を吸うことによって刺激され、盛んに分泌されるので、赤ちゃんが何度も吸うことによってだんだん母乳が出てくるようになります。
ちなみに妊娠中も「プロラクチン」は分泌されますが、胎盤や卵巣から「エストロゲン」「プロゲステロン」という妊娠を継続させるホルモンが分泌されているため、母乳を作る働きが抑えられているのです。
授乳中のママなら、赤ちゃんの泣き声を聞いたり、赤ちゃんを思うだけで母乳がにじみ出たという経験もあるかもしれません。
実は「オキシトシン」はママの情緒も影響するホルモン。
赤ちゃんに愛情を感じ、ゆったりした気持ちでいるとホルモンが分泌されやすいという面もあるのです。
●おっぱいの原料は血液
ママの乳房の中で、基底部から運び込まれた血液は、乳腺で乳汁に作りかえられます。
乳腺は、汗腺に似た形で、15個から20個あります。人によって数に差はなく、胸が大きい・小さいの差は、脂肪量の違いによるものです。
乳腺で作られた乳汁は乳管を通り、赤ちゃんが乳首を吸うことで、乳口から出ます。
ところで、血液から作られた母乳が白色なのは、その過程で赤い色の赤血球が取り込まれないためです。
いい血液を作ることはママの役割のひとつでもあるんです。
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